大学生活で留年を経験することは、誰にとっても悩ましい状況です。特に、就職活動への影響は気になるところ。「志望企業には行けない」「大手企業は諦めるしかない」など、ネガティブな考えを持つ留年生も多いです。
しかし、「留年」は決して就職活動の終わりではありません。しっかりと対策をすればむしろ留年を逆手にとって望む未来を手に入れることが出来ます。
本記事では、留年経験を就活に活かすための具体的な方法を解説します。合わせて、「留年したからこそ気を付けるべきこと」や「大企業への挑戦も可能」という事実についても詳しく解説します。
この記事の目次
留年は本当に就職に不利なのか?
多くの学生が「留年=就職に不利」というイメージを抱きますが、実際にはそんなことはありません。
企業が留年生に対して見ているのは、「なぜ留年したのか」「その経験をどう活かしたのか」という点です。
留年した背景や、その後の努力を前向きに伝えることができれば、企業はむしろ「逆境を乗り越える力」を評価してくれるでしょう。
前提として、最近では多様な経験を持つ人材を歓迎する企業も増えています。
留年したからこそ、就職活動で気を付けるべきこと
大学を留年していても就職活動は問題なくできますが、注意点もいくつかあります。
留年を就職活動に生かすためには、以下のポイントを意識してみてください。
留年の理由を正直に、前向きに伝える準備をする
面接では高い確率で留年の理由を尋ねられます。この質問に対して、曖昧な答えやネガティブな説明をしてしまうと印象が悪くなりかねません。
・事実を簡潔に説明する「〇〇が原因で留年しましたが、それをきっかけに〇〇に取り組みました。」
・学びを強調する「計画性の重要性を学び、それ以降は目標を立てて行動する習慣を身につけました。」
このように、留年の理由と学んだことを前向きに説明することで、良い印象を持ってもらうことが出来ます。
留年した時間を有効活用しておく
留年期間中に何をしていたかが評価のポイントになります。この期間をダラダラと過ごした印象を与えないようにしましょう。例えば
・資格取得やスキルアップ(例:TOEIC、プログラミング、簿記など)
・インターンシップやボランティア活動
・アルバイトでの成果やリーダー経験の取得
このような活動をするのがオススメです。留年後の就活で使えるネタを用意できるように、時間を有効活用してみてください。
志望動機を明確にする
留年した学生に対して企業が抱きがちな懸念の一つが「この人は本当に入社後も努力を続けられるのか?」という点です。
こちらは具体的な志望理由や、入社後にどのように活躍したいかを明確に伝えることで、前向きな印象を与えられます。
「お給料が高いから」
「転勤がないから」
このような曖昧な理由で就職活動に挑んでも、企業から好印象を得ることはできません。企業研究を行い、志望企業の事業内容を理解することで志望動機を明確にすることが出来ます。
留年したら大企業へや優良企業へは就職できないのか
留年生によるあるのが、「留年したから、大企業は無理」「優良企業は諦めるしかない」という思い込みです。
実際には、留年経験があっても大企業への就職を成功させた学生はたくさんいます。企業によりますが、近年は様々な採用基準をもって学生を見ている企業も多いです。
学歴よりも「ポテンシャル」を重視する企業が増えている
近年、多くの大企業では学歴やストレート卒業よりも、面接でのアピールや人物評価を重視する傾向があります。
特に総合職では「どんな逆境でも目標を達成できる力」を評価されることが多いです。
どんなに良い学歴を持っている就活生でも、すぐに退職してしまうリスクがある学生は採用したくないのが企業の本音です。社会人生活は多くの壁が存在し、乗り越えていく必要があります。
逆境でも諦めない人材を欲しています。
ポテンシャル採用の活用
新卒一括採用以外にも、ポテンシャル採用やインターン経由での採用枠を設けている大企業があります。特に、近年では就活生のポテンシャルを重視する企業が増えている傾向があります。
これらの枠では、通常の新卒枠よりも多様なバックグラウンドを持つ学生が採用される傾向があります。
・外資系企業:個人のスキルや適性を重視する。
・ベンチャー企業:結果を出す力や柔軟な対応力が評価される。
上記は一例ですが、企業形態によって学歴以外に期待していることが様々あります。
留年を逆手に取るアプローチ
留年生の就活は、「留年した事実に向き合い、乗り越えて成長したエピソード」を持っていると非常に上手くいきます。
留年期間中にスキルを磨いたり、独自の経験を積むことで、大企業の選考でアピールできる材料を増やすことができます。たとえば、留年中にプログラミングを学び、小さなプロジェクトを成功させた経験などは、IT系企業で高く評価されるでしょう。
「留年した」「だからこそ気づけたことがあった」「採用後はこの経験を活かして頑張ります!」このように説明できると、ストレートで就職活動をしている人と比べても引けを取らない人材と判断してもらえます。
オススメ記事:【通過しない?】留年のESはどう見られているのか?
留年生は、就活スケジュールに気を付けましょう
ストレートで就職活動を行う人にも言えることですが、内定までの時間を逆算して計画的を立てて動くようにしましょう。
早めの準備が鍵
基本的には、通常の新卒と同じスケジュールで動くことになります。ただし、就職活動は何かとマルチタスクになりがちです。必要な書類などは、なるべく早く、優先的に準備するようにします。
・自己分析を徹底的に行う
・インターンシップや業界研究を通じて、志望動機を固める
・履歴書・エントリーシートを早めに準備する
・会社説明会のスケジュールをGoogleカレンダーにメモしておく
上記は特に気を付けていただきたいポイントです。特に、履歴書は大学のキャリアセンターで添削をしてもらうと質が上がります。その修正の時間も加味して作成するとスムーズです。
11月頃から就職活動が本格稼働
これは筆者の経験談ですが、私の在籍していた大学では11月に就職活動説明会がありました。冬休み前に、年明けから始まる就職活動のスケジュールと、サポート体制について説明がありました。
大学内の就職説明会についてもスケジュールを確認しておくことをお勧めします。年明け前から本格的な就職活動が始まると思っておいた方が無難です。
早めに就職活動を始めていれば、早く内定を取ることが出来ます。特に、滑り止めとして受ける企業の内定を早めにとっておくとその後の就職活動はリラックスして臨むことが出来ます。
中途採用枠も視野に入れる
既卒扱いになった場合、中途採用枠での応募を検討することも選択肢の一つです。
近年では、第二新卒枠など多彩な就職枠を設けている企業が多ですが、中途枠で募集している企業は実務経験やスキルを見ている可能性があります。
念のため、中途採用のスケジュールを把握しておくと安心材料が増えます。
留年の経験をアピールポイントに変える方法
留年経験をただの「失敗」ではなく、「成長のきっかけ」として伝えることが大切です。
・過去:「当時、私は〇〇の課題に直面して留年しました。」
・学び:「その経験を通じて、〇〇の大切さを痛感しました。」
・現在:「その後、具体的に〇〇に取り組み、結果を出せるようになりました。」
・未来:「この経験を活かし、貴社で〇〇のような形で貢献したいと考えています。」
上記のフレームワークを意識すると、経験をより具体的に説明することが出来ます。何につまずいて、何をスキルとしたのかをアピールして、好印象を勝ち取ってください。
留年した経験を力に変えて、頑張れ就職活動!
留年した経験は一見マイナスに思えるかもしれませんが、考え方次第で大きなアピールポイントに変えることができます。
大切なのは、「留年した理由」を整理し、「その経験をどう活かしたか」を前向きに伝えることです。
企業も、会社のために頑張ってくれる人を採用したいはずです。特に、課題に直面した際に諦めずに乗り越えてくれる人材を探しています。留年という課題に直面して、すでに乗り越えている就活生は企業にとっても魅力的に映ります。
留年したからといって大企業への道が閉ざされるわけではありません。大企業でも、ベンチャーでも、憧れの企業でもどこでも狙うことが出来ます。
ポジティブな姿勢で挑戦を続け、自分に合った企業を見つけてください。失敗を乗り越えた経験は、必ずあなたを支える武器になります!
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